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金沢克彦：著
宝島社
’12,5/24初版
文庫版　帯付

アントニオ猪木の引退後、団体史上最大の暗黒期に突入した新日本プロレス。専門誌編集長として、その壮絶な内幕を目の当たりにした著者が、長き迷走の「真実」を鮮やかに描き切る。大仁田の参戦、運命の橋本vs小川、そして格闘技との禁断の交戦ー我が子に手をかけようとする猪木に選手たちは何を思い、どう行動したのか。新たなエピソードによって補完された新日本の「混沌の10年」を読み解くGKの絶対代表作。

第一章　｢邪道｣の流儀　―大仁田厚｢参戦｣の内幕
　　「頼む。これは最後の大勝負なんだ」
　　「あいつらも腐ってる」ー馬場と三沢に公然と反論
　　猪木が認めたくない「３人の男」
　　新幹線ホームでの「乱闘劇」
　　大仁田が口に含んだ「赤い液体」
　　１年８ヶ月の「伴走」とその終焉　ほか
第二章　惨劇　ー橋本vs小川の真実Ⅰ
　　坂口を怒らせた小川の人間性
　　小川のプロデビュー戦は最初から波乱含みだった
　　「なぜオマエの試合には笑いが出るのか」
　　橋本に下された「無期限出場停止処分」
　　前代未聞の「相手入場中にマイクアピール」
　　「目を覚ましてください！」
　　書かれなかった試合直後の小川の「謝罪電話」
　　「今日という今日は猪木にブチ切れた」
　　プロレス記者の「使用禁止用語」　ほか
第三章　濁流　ー橋本vs小川の真実Ⅱ
　　「猪木はもう死んだ方がいい」
　　「はっきり言って、小川は馬鹿である」
　　三沢が言及した橋本vs小川
　　UFO内部の不協和音
　　元子夫人から橋本へのメッセージ
　　逆転した健介と橋本の序列関係
　　新日本に渦巻く橋本への「疑念」
　　「負けたら即引退」でSTO６連発
　　新団体設立会見
　　「解雇」に涙を浮かべた橋本
　　「修復不能」な２人の関係　ほか
第四章　プロレス喰い　ー永田裕志の戦い
　　「武藤越え」としての格闘技戦
　　「ミルコはチキン。永田さんならいける」
　　２１秒間のドラマ
　　「ヒョードル戦」への伏線
　　「３局大晦日興行」のバブル
　　「永田、頼む！」ー猪木が頭を下げた日
　　総合格闘技から消えた「アントニオ猪木」　ほか
第五章　｢飛び級｣志願　ー野獣・藤田の実像
　　「リングス入り」の噂
　　捨て切れなかった「アトランタの夢」
　　「追放されるような試合をしてやる」
　　石井館長も驚いたミルコ戦の「結末」
　　安田が主役に躍り出る大番狂わせ　ほか
第六章　｢強さ｣を追う者　ー石澤常光の心象風景
　　新日本「道場最強男」の葛藤
　　ブラジル行きを決定付けた猪木の一言
　　「結局、評価されるのはヘビー級なんだ」
　　狂犬ハイアン・グレイシーに衝撃の惨敗　ほか
第七章　ヒクソンの亡霊　ー長州力のプロレス論
　　ライガーが打ち明けた「極秘計画」
　　安生「道場破り事件」の波紋
　　長州の持論「アマレス最強論」
　　幻の「長州vsヒクソン」
　　「正直、パンチが見えなかったんだ」　ほか

※ ’09,7月に刊行された同名の単行本を改訂、加筆のうえ文庫化したものです